舞台はモンスターの世界。毛むくじゃらの青いモンスターサリーと、その相棒である一つ目モンスターマイク・ワゾウスキは、大企業であるモンスターズ株式会社(モンスターズ・インク)で働いている。モンスターズ・インクの業務内容は、無数に保持している“人間の子供の部屋へ通じるドア”から子供部屋にモンスター達を送り込み、怖がる子供たちの悲鳴をエネルギーに変換、モンスターの世界へ供給するというもの
子供部屋の押入れにはきっとモンスターが潜んでる
トイ・ストーリーでお馴染みのピクサー製作だ
なお前日談に当たる作品が2013年に公開された
基本的なストーリーはファンタジー。
モンスターたちが住む世界では「子供の悲鳴」が街のエネルギーになっていた
そんな「子供の悲鳴」を集める会社、
モンスーズインクにはサリーとマイクというベストコンビが居た。
しかし、現在モンスターの世界はエネルギー不足。
原因は「ゲーム」や「テレビ」の影響で怖がらない子供が増えていたためだった
という所からストーリーは始まる
見だして感じるのはモンスターたちの動きのコミカルさだろう。
サリーをマイクが起こして会社に歩いて出社するというだけのシーンなのだが
朝練から個性豊かなモンスターたちが住む街並みは1つ1つのシーンが丁寧に作られており
見ているだけで楽しいと感じる。
そんな「子どもたちを恐がらせるモンスター」たちは子供に触れることができない。
子どもたちには毒があると信じられており、子供の靴下1つで大騒ぎだ
そんなモンスターの世界に1人の女の子が迷い込む。
ストーリーとしては分かりやすい展開なのだが、キャラクターが非常にいい。
一つ目モンスターのマイクはお調子者で自惚れ屋、
彼が早口で怒涛のセリフを言いながら場面を盛り上げ、
大きくて毛むくじゃらなサリーは心優しいモンスターでそんなマイクを支える
その二人のもとにモンスターを怖がらない「無邪気な女の子」という
3人の組みわせによる「掛け合い」がテンポよく、スピード感あふれるコメディを展開している
サリーが怖がりながらも「女の子」の世話をする様子はとても雰囲気がよく、
無邪気な反応をする「女の子」も本当に可愛らしい
トイレに入ればトイレの歌を歌ったり、サリーを「にゃんにゃん」と呼んだり 素直に可愛い女の子だからこそ物語を明るく盛り上げる
基本的にストーリーは女の子を元の世界に返すためにサリーとマイクが
モンスターズインクの会社内を駆けまわる。
見つかれば消毒されてしまう、悪い目的のために子供を狙うモンスターも居る
分かりやすいストーリー展開なだけにしっかりとしたキャラ描写と
コミカルでスピーディな動きが光る。
そして別れのシーン。
そんなに長い間一緒に居たわではない、ただモンスター二人と女の子が逃げていただけ。
でも、それだけのストーリー展開なのにきっちりとしたキャラクター描写があったからこそ
女の子と二人のモンスターの気持ちに強く感情移入してしまう。
小さい女の子を大きなモンスターが優しく抱きしめ、小さな手で彼の顔を撫でる。
女の子がモンスターが帰った扉をもう1度開けても、もうモンスターの世界にはつながらない
物語のオチもいい。
二人が女の子と触れ合ったからこそモンスターの世界の「エネルギー革命」が生まれ
二人の友情があったからこそ最後のシーンつながる。
最初から最後まで心が暖かくなるようなストーリー展開だ
全体的に見てわかりやすいストーリー展開とピクサーの3DCG技術の組みわせが光った作品だ
勧善懲悪なキャラクターの立ち位置でしっかりとキャラ動かしながらストーリーを展開し
モンスターらしい動きと毛並みや質感がシーンを盛り上げる。
親子で楽しめる「ピクサー」らしい作品といえるだろう
最近ではなくなってしまったエンドロールでのNGシーンも面白いw
3DCGなのでNGシーンなど本来無いのだが、
大人も子供も退屈になりがちなエンドロールシーンまでしっかりと楽しまさせる
トイ・ストーリーファンならばエンドロールで彼も出ているのでぜひ見てほしい
日本語吹き替えの場合は爆笑問題の田中裕二とホンジャマカの石塚英彦が担当しているが
ジブリのように芸能人声優でがっかりすることはない
しっかりとした演技と二人の声質はサリーとマイクにあっており、
この二人だからこそ余計にキャラクターに愛着が持てたといえるだろう。
芸能人声優でもきっちりとした方を選ぶピクサーの配役センスは素晴らしい。
すっきりとしたストーリー展開であるため深みのようなものはないが、
逆に複雑になりすぎていないため子供も大人も楽しめる作品になっている
子ども向けだと思って見ていない人もいると思うが、ぜひ見て欲しい、
この作品は単純に子ども向けだと馬鹿にできない「夢のある」作品だ
余談だが子供の役を担当している声優さんは収録当時4歳だったらしい・・・
どうやって彼女の演技を収録したのだろうかと疑問に思うほど自然な演技だ
wikipediaもなく「子役」ということしかわからないが、
ピクサーはどこから彼女を見つけてきたのだろうか・・・w
4歳の子供の演技にも注目して欲しい作品です。
この作品をどう思いましたか?あなたのご感想をお聞かせください