ひだまりスケッチ×☆☆☆

基本的なストーリーは２期の続き。
主人公である「ゆの」は美術専門高校に通うために一人暮らしをする、
一人暮らしで住むことになったのは「ひだまり荘」という学校のすぐ前のアパートだった
そこには、彼女の他に３人の女の子たちがそれぞれ一人暮らしをしていた。
という感じ。

３期になって最大の変化は「登場人物の進級」と新入生が二人、
ひだまり荘に新たに住みだすという点だろう。
この変化によって、２期終了間際にさすがに感じ始めていたマンネリ感を脱却し、
ひだまり荘にも見ているこちら側にもいい刺激になっている。

更にその二人も「ひだまりスケッチ」らしい可愛くも和ませるキャラクターだ、
「乃莉」は、かなりストレートなキャラで、他のキャラとのカラミも多く
ひだまり荘にIT革命をもたらしました。（笑）
ひだまり荘にパソコンが来たことによる話の展開の広がりや、
彼女自身のズバッという性格は序盤から愛着がわく

もう一人の新入生である「なずな」
ひだまり荘唯一の普通科の生徒であり、地元民。
かなりおとなしくおどおどしたキャラクターは、ひだまり荘にはある意味で異質だが
他のキャラクターがいい意味で支えており、嫌味なキャラになっていない。

ストーリー的には「相変わらず」という言葉がこの作品にとって最も良い評価だろう。
ひだまり荘の住人たちの日常は、まったりといつものムードで展開しており
その中で「ゆの」も自分の将来について悩む描写もある。
ゆっくりだが、確実に「ひだまりスケッチ」の世界の時間は進んでいる
時系列シャッフルでなかなか実感がわきにくいが、
「沙英」や「ヒロ」は３年生になり卒業という言葉も出てきている
彼女たちとの別れを少し感じられる、この作品も終りが見えてきた。

演出についてたが、３期についてはくどさはない。
２期からその傾向はあったものの、演出面での面白さを感じられる部分があったが
３期では、演出の面白さを感じる部分は少ない。

原因として１期、２期で参加していた「尾石達也」氏が
３期では関わっていないところが大きいだろう。
そのせいか、演出面での奇抜さが特徴であった「ひだまりスケッチ」の面白さが
若干だげ減ってしまったのは残念だ。

しかし、その反面、「ひだまりスケッチ」の世界観の特徴である「まったり」感は
３期でかなり強まった。
演出面での奇抜さこそなくなったが、明るい演出や面白い演出もあり
そういった意味で「ひだまりスケッチ」のまったり感を強めるために
あえて演出面での奇抜さは排除したのかもしれない。
一期であのくどい演出で拒否感が出てしまった方は逆に３期から見ると
くどさを感じないので見やすいかもしれない。

全体的に見て相変わらずの安定したクォリティを保っている反面、
演出面での面白がへり、、若干のマンネリ感を感じ始めた点など
３期になって「気になる」箇所が増えてきた感じはある。
しかしながら、それと同時に物語の終わりを示唆する点も出ており、
終わるがゆえの寂しさを、主人公の「ゆの」と一緒に感じられた

また物語の冒頭で必ず「ラジオ体操」をするというシーンがある。
このシーンは賛否両論らしいが、わたし的には好きだ（笑）
新入生たちが徐々に「ひだまり荘」に馴染んでいくのがラジオ体操でわかり、
最終話で全員参加するという展開は微笑ましかった。

安定した出来と、変わらないストーリーの安心感は
他のアニメにはない魅力の１つだと思います。
個人的には乃莉の魅力にやられた私です。（笑）