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猫物語(黒)

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評価/★★★☆☆(50点)


猫物語(黒) 第一巻/つばさファミリー(上)(完全生産限定版) [Blu-ray]

制作/シャフト
監督/新房昭之
声優/神谷浩史,堀江由衣,坂本真綾ほか


あらすじ
春休みに吸血鬼の眷属とされ、「後遺症」を持ちながらも「人間」に戻ることができた高校三年生の少年阿良々木暦は、その時に出会った羽川翼に対して自分が抱いている感情が恋であるのかそうでないのか、悩んでいた。




僕はそのガーゼの下の殴られた傷を舐め回したいのだ


本作品は化物語の前日談。
大晦日にTOKYO-MXで放映された。
化物語でも出てきた「ゴールデンウィーク」の話を描く

基本的なストーリーはファンタジー。
高校生の阿良々木暦、彼はある事件のせいで吸血鬼になったが
彼は最近同じクラスの「羽川翼」に恋をしているかどうかを判断しかねていた。
ある日彼は彼女の秘密を知り、そして彼女は「猫」に障られる。
という所からストーリーは始まる

序盤から怒涛の会話劇だ。
阿良々木暦が妹に対し「恋」の相談をするというシーンなのだが、
「化物語」らしい怒涛の会話劇と「シャフト」らしいクセのある演出、
あぁ、化物語が始まったんだと感じさせる序盤だ。

更にエロシーン大晦日の年忘れに「妹の胸を揉むシーン」や
セクシーな下着姿の「羽川」がかなりの時間描写され、
強調された尻や胸の描写なども多く、偽物語で加速したエロ描写に関しても
本作品は期待を裏切らない。

ただ、物語全体が会話劇で構成されていため「疲れる」作品ではある。
TVアニメシリーズのときは30分で区切られているため一気に見ても感じなかったが、
この作品はCMこそあるものの2時間という長尺で、
クセのある演出やエロシーン、無駄にグロいシーンで刺激的な絵面にはしているものの
内容自体は「会話」で構成されているため2時間見終わるころにひどく疲れてしまう
飽きやダレではない、見終わった後に「疲れ」を感じる作品だ

しかし、シャフト制作では珍しく「作画」の手抜きがない。
エロシーン、戦闘シーン、グロシーンと作画の手抜きや崩れがなく
ハイレベルなシャフトの完成品を見せつけられた印象だ
しかし2時間のシャフト作品は「疲れる」というのも同時に感じてしまった

全体的に見てストーリーは確かに良かった。
互いに恋心はあった二人、だが、互いと互いのスレ違いが結果として
成就する恋ではなく、境界線上の恋でしかなかった

阿良々木暦は「羽川翼」が自分のことを好きになるわけない、
いわゆる「母」や「女神」のような存在になっており一歩的な恋だと感じている
一方、羽川翼は阿良々木暦に「ヒーロー」になってほしかった
彼がした「自己犠牲」のような行動はヒーローではない。
このスレ違いが結果として「成就する恋」にならなかった

化物語での言葉を借りるならば
「まったくもって、どいつもこいつも本当にひねくれてるよな」
という二人だ。二人共素直ではなく、ひねくれている。まともな恋愛は成り立たない。

化物語と前日談として考えれば悪くない出来栄えだと感じる一方で
2時間という尺の割りには「物足りなさ」を感じてしまう。
絵的な刺激はあるのだがストーリーの刺激があまり感じられなかった作品だ。

これは作品の評価には関係ないがはCMの多さはかなり気になった
リアルタイムで見た方は感じただろうが、
CMの入り方が尋常じゃなく、CMの時間も長い。
コレに関しては作品の評価とは関係ないのだが、
物語の腰がおられたような気分になって残念だった

化物語の続編制作も決まっているので今後が楽しみなシリーズではあります。
そろそろ物語も完結しそうな感じなので最終的に
「化物語」という作品がどういう風に終わるのか、楽しみにしたいと思います。

「」は面白い?つまらない?

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