中学3年生の真城最高(サイコー)は、高い画力がありながらも将来に夢を持たず、ただ流されて普通に生きていくだけの退屈な日々を送っていた。サイコーの叔父は、かつて週刊少年ジャンプに連載し、その作品がアニメ化もされた漫画家・川口たろうで、連載打ち切り後の過労により亡くなった過去があった。
ジャンプ連載漫画家の苦悩
本作品はバクマンの2期。
なお、原作は終了しているが、3機の放映が決定し2012年秋アニメから放映されている
基本的なストーリーは一期の続き。
2期は担当が変わるというところからストーリーは始まる。
本格的に連載の始まった「亜城木夢叶」の連載の仕事を序盤は中心に描かれる
序盤から「面白い」、担当の変わることの意味、アシスタント、
アシスタントの給料から連載の給料まで
漫画というものを読み少しでも好きだと感じた人ならば、
ここまで描かれた「裏側」は相変わらず面白いと感じさせる
そして始まる連載。
ジャンプシステムと言われてピンと来る人も多いだろう。
ジャンプの連載はハガキアンケートによる結果を重視しており、順位が毎週出る
最下位が続けば「打ち切り」になり、連載は終わる。
彼らの漫画も「アンケートシステム」に翻弄される
本当に「漫画家」という職業の厳しさを密に描いている。
そんな彼らの連載停止、そして連載再開。
それまでシリアスなストーリーを描いていた彼らが「ギャグ漫画」を描くという展開も
「この先どうなるんだ?」という気になる展開の連続で、
同時に「ギャグ漫画」の難しさも描いている。
更に同時に漫画の「担当」の悩みも描く
このバクマンというストーリーは同じ話の中で色々な要素を描きつつも破綻しない
色々な要素がうまく絡みつつ、物語を作り、そこでキャラクターが生き生きと動く
彼らが落ち込めば、見ているこちらも落ち込み、彼らが喜べばば喜べる
キャラクターの描写の素晴らしさとストーリー展開の面白さが生きていた
そして成長。
主人公たちはもちろん、サブキャラたちもきっちりとこの作品では成長している
主人公たちは人間的にも、漫画の中身も紆余曲折を経て
時折倒れてまで面白い漫画を作ろうとし、結果として「面白い漫画」が出来上がる。
終盤で出来上がった「完全犯罪クラブ」は劇中作でありながら
「読みたい」と感じさせるのは原作力の強さも感じた
そしてサブキャラ、この作品においてサブキャラはもう一人の主人公に近い。
彼らは漫画家であったり、担当者であったりする。
彼らは自分のマンガや担当する作家を通して徐々に変化し、成長していく
主人公たちの話を描きつつもサブキャラたちもきっちりと描く。
彼らの物語もまた「バクマン」の世界では必要不可欠だ。
更に恋愛要素。
2期では「蒼樹」という女性漫画家に焦点が当てられており、
彼女の心理の変化や、彼女を取り巻いていた男性関係は面白く
彼女自身の魅力も2期で深まった。
彼女の「ツン!」とした態度が徐々に徐々に柔らかくなっていく様子は
演じられている「川澄綾子」さんの演技力と声質もあり、とても素敵だった。
更にメインヒロインである「あずき」。
彼女の儚い魅力・・・という表現でいいのかどうかわからないが、
主人公との純粋すぎる恋愛はこの2期で良くなっていった。
主人公が病院した時のお見舞い、主人公が連載を辞める決意をした時の
電話を切る間際のあの「言葉」、私は2期で「あずき」というキャラが好きになった
そしてストーリーの最終話。
私はどの作品も一気に見ているのだが、本作品も同じだ
この作品を1話から25話まで一気に見て、思わず軽く感動してしまった
彼の夢の1つがかなったことで、感動が生まれていた。
誰かの死ではない感動を久しぶりに味わった。
全体的に見て素晴らしい2期だった。
一期よりも展開の面白みやキャラ描写、更にはストーリーに勢いがあり
一期以上に面白い作品に仕上がっていた。
一期はキャラ紹介や漫画家という職業の説明が多かったが、
2期ではストーリーの面白さとキャラ描写が極まっていた
個人的な話になるが、私はこの作品が「NHK」で放映されてるという点も地味に評価したい
この作品は「漫画家」という職業にスポットを当てたアニメだ。
子供たちが夢に抱く漫画家という職業の現実を面白くも厳しく描いている
そんな作品を深夜や早朝などではなく、子供が見れる18時から
全国で見れる「NHK教育テレビ」で放映されているということが素晴らしく感じてしまう。
3期でこのシリーズは終了だ。
正直に言ってしまえば私は続きが気になって原作を買いたくて仕方ないが、
3期終了まで「アニメで楽しむために」我慢したいと思います。
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