☆☆☆☆☆(6点)
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あらすじ
都心の繁華街やその周辺の高校などを舞台に、普通の高校生である主人公・藤島鳴海と、
雇い主である探偵アリス、探偵をサポートするニートたちが活躍し、
ドラッグや暴力団といった現実的・都市的な脅威を描いている
ニートはレッテルじゃない、生き様なんだよwww
主人公の自分語りな詩的セリフから始まり、空から少女が落ちてくる
言わずもがな、本作品はライトノベルです。
アニメ作品としては異例で第一話は30分ではなく、60分スペシャル
ストーリー的には・・・サスペンスだろうか?
天候を繰り返したせいか達観した性格になっている主人公、
同じ部活に誘われてラーメン屋に言った所、
女性の紐、ミリタリーマニア、パチスロを自称する3人組、要はニートである。
そのトップにはニート探偵を自称する少女がいた・・・という感じだろうか?
原作がラノベの割には扱っている内容が重い
初っ端らから援交が出てきたと思ったら、ヤクザが出てきて、次には裏金が絡んでと
神様のメモ帳というタイトルやキャラデザからは想像しにくい内容だ
基本的には探偵であるアリスのもとに事件がまいこみ、
高校生ある主人公とニートたちと共に解決していく・・・という感じだ
ただ、話が進むと主人公がヤクザと盃を交わしたり、
最終的にはニートを肯定している。
また事件の内容もストーリー自体のテンポが悪く
事件の解決はあっさりしているのに、事件の解決までが長い。
1つの事件を2話や3話と消費していき、しかも事件自体にも面白みが薄い
事件自体が「何処かで見た内容」で新鮮味がない。
その解決方法が面白いというのならまだしも、設定だけニートのキャラが
普通に解決するので、そこに面白みを感じることができない
これを言ったらおしまいかもしれないが、
本作品は私が好きな石田衣良の「池袋ウェストゲートパーク」にひどく似ている、
扱っているテーマが都会の闇的な部分だから、そう感じるのかもしれないが
恐らくあの作品(原作)を読んだ人間なら、この作品の類似性を感じやすい。
検索すると、そう感じている人間も多いようなので安心した。
恐らくこの作品がやりたいことはラノベ版のIWGP
そこにラノベ的なキャラ要素やニートという要素を足している。
前者はいいのだが、後者が非常に謎だ、つまり
「ニートという設定は必要なのか?」
ということ、日本でのニートというと「働いていない人」という意味合いが強いが
主人公であるアリスは探偵をしているし、ニートを自称するサブキャラも
大学生、ヒモ、パチスロと職業と呼べるかどうかは微妙なところだが
少なくとも私の定義の中での「ニート」とは違う。
ただ、彼らがニートだとして、この作品の中でニートがどういった必要要素なのかが
本当にわからない。
ことあるごとにアリスは「ただの探偵ではない、ニート探偵だっ!」と呼称するが、
ニートなのか探偵なのかはっきりしてほしい。
この作品ではニートに対する「否定的」な意見が殆ど無く、
なんかニートでもすごいぞ!といいたげなメッセージ性は伝わってくるのだが、
そこに説得力がなく、そもそもの「ニート」という要素が薄い
更に言えば主人公がアリスの助手を続けている理由がわからない。
彼は流れのままアリスの探偵事務所にいき、なんか知らないうちに「助手」になり
アリスの助手を続けている・・・で?
彼が何らかの事件で助けられた~とか、アリスに惚れた~とかいうならまだわかるが、
流れ流され流れのまま助手になり、違和感や疑惑を持たずに助手を続けている。
また度々出てきたドクターペッパーのネタも同時期に放映されていた
シュタインズゲートの印象が強く、ドクペ自体も
「別の飲料でもいいんじゃね?」と感じてしまった。
しかしながら、情報によると本作品は酷い原作改変が行われている。
上でも書いた主人公がアリスの助手をするきっかけになった話が
原作ではきちんと描いているがアニメでは描いていない。
(描いていないというよりも最初に描いている話をなぜか最後に持ってきた)
大切な主人公と裏社会?の関わるキッカケの話をたただの
事件の関係者が空か落ちてくるという微妙な話に置き換えてしまっては身も蓋もない。
その違和感が最初からつきまとったせいで、キャラクターに感情移入しきれなかった
最終話までストーリー的にぱっとせずで、最終話は最終話で
何ともすっきりしない締め方で終わり、なぜ原作の時系列をいじったのがわからない
時系列をいじったせいで、キャラの関係性が何とも希薄になってしまい
面白みを感じられなかった。
更には所々で感じる、この作品のエゴイズム。
上の太字でも書いてあるとおり、この作品ではニートを肯定的に捉え
更にはヤクザが多く登場し、主人公はヤクザと盃を交わし
最終話でドラッグまでキメている(苦笑)
それが面白いのならいいのだが、面白みを見出すよりも違和感を強く感じてしまった
唯一の救いは作画と声優だろう。
作画は崩れること無く綺麗に描けており、
声優さんの演技とキャラクターにあった声質はアニメ化する意味があったが、
多くの原作改変のせいでせっかくの作画と声優と魅力的なキャラノ深みを
浅くしてしまい、作品自体の面白みも希薄にしてしまった。
なぜ、ここまでJ.C.STAFFは原作改変をするのだろうか・・・
何も原作改変をするな!とは言わない、アニメ化にあたって
原作では冗長になっている部分を削り、オリジナルを肉付けするという判断も確かに必要だ、
しかしながら、原作を尊重していない作り方は誰も報われない。
全体的に何とも残念な作品だ。
タイトルやあらすじ、声優陣からは面白そうだな~と感じるのに
いざ見だすと何とも煮え切らない・・・
ゆで方の甘い麺類のように、芯が残っているような感覚だ
個人的には駄作としかいい用のない作品だ、
原作も読んでみたいところだが、これで原作を買ってしまうと
このアニメのおかげ!という感じになってしまうのが悔しいところだ
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