評価/★★★☆☆(52点)
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あらすじ
四大公爵家ベザリウス家の次期当主・オズ=ベザリウスは、
15歳の成人の儀の最中に身に覚えのない罪によって、闇の監獄・アヴィスへと堕とされる。
アヴィスの中に閉じ込められた彼はそこで「血染めの黒ウサギ(ビーラビット)」と
呼ばれるチェインのアリスと出会い、彼女と契約を交わすことで
アヴィスから脱出することに成功するが…。
謎だらけさ何もかも
原作は漫画な本作品、原作は現在も連載中。
本作品は2009年にアニメ化された作品です。
基本的なストーリーはファンタジー。
中世ヨーロッパのような雰囲気の中、貴族の主人公。
その主人公の成人の儀の日、主人公は唐突にアビスと呼ばれる闇の監獄に落とされた
そこで少年はアリスという少女に出会う。という感じだろうか
序盤は丁寧に世界観や設定、キャラの深みを深めていくストーリーを構成していく、
アビスという謎の世界、そこに住む力を持ったチェイン、現実世界にあらわれ
勝手にチェインと契約する違法契約者、そしてそれを管理するパンドラと
作品の独特の世界観をうまく見ている側にしっかりと伝え、
その世界観や設定に関する謎をストーリーで追っていく様は序盤から惹かれた
更には契約者のリスクなどもうまく描いており、序盤は引き込まれる展開が多い
またストーリー的にも重くなりやすい話が多いのだが、
キャラクターたちの明るさや、ふいに交じるギャグ的要素のおかげで重くなりすぎない
中盤以降はアリスの記憶、主人公の過去、サブキャラの過去や伏線などを張り巡らせ
ストーリーがどんどんと難解になっていく、このあたりから
「ついていけない」人と「ついていける」人が分かれる部分だろう。
非常に物語が複雑かつ、100年前の事件と主人公が10年間もアビスで過ごしていたという
2つの時間経過と時系列がからみ合っており、理解するのが1回観るだけでは難しい。
ほんと、年表が欲しいくらいだ(苦笑)
これが、漫画という媒体ならば自分のペースで読みつつ読み返したりして
物語や設定をきちんと保管できるのかもしれないが、アニメという媒体では
勝手に流れて、勝手に進んでいくので、ついていけなくなってしまう。
だが、この2つの時間経過や人物が記憶を失っていたりすることによる弊害など、
物語が進めば進むほど謎が気になり、先が気になるというストーリー展開になっていく
更には主人公である「オズ」の青年としての心の成長も
しっかりと描いているのは非常に好感が持てた。
前半部分ではキャラの特性ともいえる自己犠牲的行動で展開が進んだりしたのだが、
その行動自体を悔い反省し、自ら一歩踏み出そうとする姿は
ひとりのキャラクターとして、しっかりと描けている。
ここまで丁寧なキャラクター像の成長の描き方は近年稀に見る丁寧さだった。
しかしながら、ここまでの伏線や設定が最終的に回収されるなら、
もう少し評価を上げたのだが結果的に「解き明かされていない」謎が多すぎるため、
ある意味、ついていけなかった人のほうが懸命だったのかもしれない。
最終話、残り15分の段階で私は
「え・・・謎いっぱいあるけど、大丈夫?」と不安が募る、
大丈夫なのか?え?これ、大丈夫?と別の意味で目が離せなかった(苦笑)
そう、そしてその不安は現実のものになる。
なんという「俺達の戦いはこれからだ!」&「謎と伏線投げっぱなし」な最終話・・・
更には情報によると23話からオリジナル展開だったらしい、
それなのに、この最終話はなんなんだろうか・・・
ラスボスっぽかった敵も一撃で倒してしまうし・・・w
全体的に男性よりも女性向けの作品なのかもしれない。
男性キャラ同士のBL的匂いも感じさせる部分もかなりあり、
ギャグ的にはなっているものの、腐女子なかたの妄想を膨らませるには
十分すぎる内容にはなっている。
そういった要素や匂いが嫌いな方にはおすすめできない。
更には戦闘シーンにはまったくもって迫力がない、
全体的に大雑把な感じに描けれており、アクションシーンには特に迫力がない
ただ、キャラクターデザイン等を考えると派手に動かしにくい感じはある、
ストーリー的にも激しい戦闘シーンを望むものではないが、
必然的に戦闘シーンは多いのだから、もう少しだけ作画&アクションの質が高かれば
マイナス評価にはつながらなかった
本作品は2期があれば、更には2期でちゃんと完結すれば評価が上がるのだが
今のところの情報はない、しかし売上の方はそこそこのようで
原作が完結間近になれば2期の可能性も出てくるかもしれない。
2期に期待したい作品だ、ストーリーは面白いんですけどね。
個人的には2期が出るまで、待ったほうがいいかなと思う
ストーリーがきになって原作が買いたくなりますから(苦笑)
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