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ゾイドジェネシス

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ゾイドジェネシス感想

評価/★☆☆☆☆(13点)


ゾイドジェネシス感想

制作/テレビ東京、小学館プロダクション
監督/水野和則
声優/平田宏美,松山鷹志,こやまきみこ,伊藤静ほか
全50話


あらすじ

惑星Ziに神々の怒りと言われる大規模な地軸変動が起こり、
それによってかつて栄えていた高度な文明は壊滅した。それから数千年後。
大変動を生き延びた人々は独自の文明を築いていた。
相変わらずゾイドは人々にとって無くてはならない存在だったが、
その供給は地中や海中からの発掘に依存していた。
そうした中、ゾイド発掘を専門として生計を立てる人々が現れるのは当然の流れだった。




ゾイドに終止符を打った作品

一応、ゾイドアニメとしては一番最近放送された本作品
第2作目、第3作目がチームバトルだったのに対し
本作品は原点回帰に近いとも言えるストーリーだ
基本的なストーリーはロボット物
ゾイド発掘を生業としている村の少年の村に突如ディガルド武国が襲ってくる
発掘したばかりのゾイドに乗って戦うが、村の要ともいえるジェネレーターが壊れ
主人公と旅をしているラカンとレ=ミィとともに村を出る・・・という感じだ。
序盤はロボット物らしい展開ともいえる。
発掘したゾイドは誰も乗れなかったが、少年が乗ったら乗れて
襲ってきた敵を倒してしまうという流れは数あるロボットアニメの定番とも言える展開だ
ゾイドのCGのレベルはもはや完成されてるといっても過言ではないくらい洗練されており
3DCGにありがちな軽さはなく、効果音や演出でうまく重厚さを出し
なおかつ、スピーディーなバトルを展開しているのは素直に賞賛したい。
ただ、序盤から主人公がキャラとして弱い。
ヒロインのミィが可愛い&脇役のキャラが強いから物語を引っ張って行けているが
ショタ系少年で、なおかつ凄い強いわけでもなく、まっすぐな性格をしており
主人公的な魅力がまるでない。
サブキャラとして彼がいるならばショタ系として丁度いいのだが、
今までゾイドシリーズは割と熱血系キャラで引っ張っており、
更には50話という長さのストーリーを背負うだけのキャラの魅力がないのは
マイナス評価になってしまった。
ここまでシリーズが続いたのだから、おもいきって女性主人公とかにして
主人公を弟とかにしちゃったほうが面白かったかもしれない。
ストーリーの方は王道ともいえるまっすぐなストーリー展開。
ジェネレーターを治す人を探すためにあらゆる村に行きながら旅を続け、
その最中に主人公の村を襲った敵であるディガルドも現れ、
主人公はどんどんとディガルドとの戦いに巻き込まれていく
中盤になると主人公の目的も大きく変わる、
そう故郷のことはとりあえずおいておいて、敵を全滅させようと。
え・・・故郷ってジェネレーター直さないと、
時間と共に魚とれなくなったり、疫病はやったりしちゃうんじゃ・・・
そんな故郷をとりあえず、おいておいて敵を全滅するために動く主人公。
物語の流れとして分かることは分かるんですが、
安易に流してしまう主人公の行動原理が納得しにくい
これが子供主人公ではなく、それなりに大人な主人公ならまだわかるのだが
子供な主人公で、故郷をとりあえず置いておいて、敵を全滅させるという
安易な行動切り替えがストーリーの流れに違和感を感じてしまった。
やはり14話か何かで死んでいたジェネレーターを治せる人は殺さずに、
一旦村に帰りジェネレーターを直した後、主人公が
「やはりディガルドが放っておけない、じゃないとまた村の平和が崩される」と
もう一度旅立つような展開にしたほうがストーリー的にも自然かつ、
主人公が旅に出て感じたことがはっきりと明確になり、
主人公の目的が変わったこともわかりやすく、変な違和感を残さなかったはずだ
中盤以降はストーリー的には戦争が本格的になってくる、
主人公達とディガルドとの戦いが激しくなり、仲間も増えていく
多くの仲間が集まったことによる弊害や、敵の事情、
キャラクターたちの過去なども明らかになってくるが
大きな変化が無いため、かなりダレる。
地味に戦い、地味に領地を奪い返し、地味にストーリーが進む。
淡々と言う言葉が最適なほど進んでいき、大きな変化がないので
子供たちは「おはなし難しい」と感じるだろう、
ただ大きなお友達対策なのか嫌に入浴シーンが多いのは気になった。
終盤、天空にすむソラシティの秘密が明らかになってくる。
ただ、ここらへんから作品全体で色々な要素を詰め込みすぎている感じが強く出ており、
設定の説明やキャラクターの深みが、詰め込みすぎた内容のせいで
希薄になってしまった感じは強すぎる。
余計なシーンも終盤に近づくたびに増えるのはなんとも言えない
そして最終話、ただ一人の敵となったジーンをみんなでフルボッコ・・・
いや、ストーリーの流れで分かることはわかるんですが
そもそも「ディガルド軍」が戦ってた理由が曖昧な感じになっている状態で、
「ジーンがすべて悪かったんだ!ディガルド軍も仲間になって、ジーンを倒そうよ!」と
言われても、何も感じない。
そして仲間が誰もいなくなったジーンは最強のゾイドで向かってくるわけです。
確かにジーンはひどいヤツだし「神になるぞ!」なんてわけのわからんこといってるけど、
もう、いじめに近い(苦笑)
本当はもっとしっかりと描かないといけない部分を適当に濁しているので、
感情移入する隙を与えてくれない。
更に最後のあのシーン、意味不明。
確かに主人公がのるゾイドは凄い再生能力をもっているって説明はありましたが、
はっきりと劇中で「主人公のゾイドとジェネレーターを繋げば直る」なんて説明もなく、
最後の本当に数秒のシーンで直った描写を描かれても、理解出来ない。
私はおまわず巻き戻し、何がどうなったかを見直し、wikipediaで保管した始末だ。
はっきりいおう、脚本を書いた人あなた、この作品を投げたでしょ?
こんなにめちゃくちゃになっていく作品は初めてだ。
せっかく主人公とミィもいい感じだったのに、その後みたいなのが描かれていないので
物語が終わった感じが少なく、変なもやもやがすごく残ってしまう。
あと、せめてもう一話、もしくは、もう1クールあれば説明できる所もあったんだろうが
その割には無駄な話も多い。
全体的に見て惜しい箇所はいっぱいある。
上記で書き記した点だけでも変われば、もっと面白い作品になったはず、
特にストーリー構成は欠点とも言えるだろう、何考えてるんだと問いただしたいくらいだ
いろいろな要素も詰め込みすぎており、それをストーリーで消化できるレベルになっておらず
結局は中途半端なものになっているのも、面白みが希薄になってしまった原因だ
更に作画も危うい、ゾイドの3D自体は問題ないのだが
キャラクターたちの表情がお前誰?ってくらい崩れることもある、
原因はwikipediaにも記載されてるが
「メインとなるアニメ制作会社は無く、メインスタッフが随時、
 様々な制作会社(主に国外の会社)の下請けで製作するという」
意味不明な方法をとっており、そりゃぁキャラがブレちゃうのは当たり前です。
ついでにいえば、回想シーンも結構多い、
戦闘シーンでは一時停止を多用していたりして、変な演出もあったりして
みていながら「違和感」を感じる部分も多くあった、
本来なら感動できる、本来なら盛り上がるシーンなはずなのに、
落ち着かないキャラデザ、変な演出、一時停止のせいで盛り上がらない。
ほんっと・・・何考えてるんだろうか(苦笑)
面白い部分もあり、萌えな要素もある、楽しめる要素はあるのに
ダメな部分が目立ってしまって結局、なんとも微妙な作品になってしまった印象だ
せめてエピローグがあれば評価は上がったかもしれないが、
ダメすぎる点が多すぎる・・・そして、4クール全50話という長さも
ある意味、こんな最終話になっているなら欠点に叱らならない。
50話ついてきたラストがあれでは、視聴者は納得しないだろう
現在の時点で、この後のゾイドアニメは作られていない。
ものすごい納得だ(苦笑)
ある意味、ゾイドに終止符を打った作品と言えるだろう。
私はゾイド自体嫌いじゃない、数あるロボットアニメの中で
3DCGだけを見れば、ゾイドが一番すごいんじゃないか?と思ってるくらいだ。
それなのに・・・残念です。
次回のゾイドアニメが作られる可能性は低いでしょうが、
個人的には次はゾイドと人間が合体するアニメを見てみたいところだ(笑)

「」は面白い?つまらない?

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  1. 怪獣やガンダム好きな人 より:

    全く同感です。そもそもこの作品はディガルドを悪の帝国として描きすぎて元凶であるソラノヒトの実態はもちろん政治的な情勢も余り描写されなかったため、ストーリーがダラダラ続いていく原因だと思っています。
    ソラノヒトの中にジーンを支持し、地上をソラノヒトの完全な支配下に置くためにディガルドを乗っ取り、地上の人間は全てソラノヒトの下僕という選民思想を持った過激派がいれば、ジーンがどれだけ邪悪なラスボスか説得力が持てたが、作中ではソラノヒトの陣営を罵倒しただけで結果的に全部ジーンが悪いとかいう理不尽すぎる考えに至る等、脚本家もかなり頭悪いとしか言えない。
    それに戦争ものにしてメインキャラはおろか、サブキャラやモブキャラの死亡シーンすら描かない等、ガンダムやコードギアスと比べて緊張感が無さすぎるし、それに主人公勢もゾイドを生物ではなく、単なる道具や戦争兵器として使っている等、ゾイドとして致命的過ぎる。