GONZO向け作品
本作品は2007年に発売されたOVA作品。
原作は電撃帝王?で連載され打ち切り的な感じで全2巻で終わってしまっています、
Amazonのレビューを見ても原作は結構不評なようです
作者はこみっくパーティーなどで有名な「犬威 赤彦」さん。
基本的なストーリーは、反乱が起き白から逃げ出した姫がスゴ腕の賞金稼ぎとであい、崖から落ちる。
すると姫と賞金稼ぎの心と体が入れ替わるところからストーリーは始まる。
基本的には「敵が襲ってくる→姫様撃退」的な流れを基本としているが、予想通りな展開が多い。
予想通りなストーリー展開はある意味、全6話としては妥当だが単調かつオリジナリティに欠ける。
ある意味、ここで書くのも難しいくらいストーリーに面白味はない。
ただ設定だけは多く、上記の姫と賞金稼ぎの入れ替わりに始まり
モンスターみたいな奴が居たり、機械人形がいたり、姫がブチ切れたりと
全6話の割には詰め込みすぎている設定のおかげで、
芯となるストーリーがブレてしまい、結果として薄味になってしまっている。
全然知らない人に言うならば、
ファンタジーでの世界での姫様がモンスターを刀で切り裂きながら、
世界の秘密を巡るストーリーといえばわかりやすいかもしれない。
しかし、この作品で私は思わず笑ってしまった。
決して笑う場面ではないのだが、最終話ラスボスとも言える姫の兄が
昔のRPGの魔王のようなセリフを吐きます(苦笑)
「人間は相変わらず争っている!こんな世界に何の価値がある!
故に世界を滅ぼす!この世のすべてを消し去り、世界を浄化するのだ!」
びっくりですw
中学生が初めて書いたファンタジーラノベのような大ボスの目的を
堂々と喋る姫の兄の姿に私は思わず爆笑(笑)
いままでシリアスムードなのに後ろから脇腹をくすぐられたような感覚でした。
その後の展開もとってつけたような設定での感動シーンなので
まったくもって感動できない、むしろ笑いしか起きないw
全体的にOVAらしいグロ要素や残虐要素もありながら、
可愛らしいキャラクターデザインと全くあっていない。
「皆殺しよ!」といっているキャラクターがロリィな少女では雰囲気はぶち壊しだ。
だが、根本的な原因は止め絵の多い戦闘シーンのせいで迫力が無い、
もう少し迫力ある戦闘シーンとOVAらしい残虐要素を見せつけ
「おぉ!MURDERPRINCESという名前にふさわしい!」と思わせるような内容であれば
記憶に残る作品になったかもしれないが・・・何とも微妙な印象しか残らない。
これがTVシリーズということであれば、これぐらいの作画でも納得できなくないんですが
わざわざ購入して見るOVAとしては残念な出来栄えです。
ただ全体的に内容自体は悪くはない。
途中で飽きるようなストーリー展開はなく、戦闘シーン事態も迫力さえあれば面白く
若干詰め込み過ぎな設定やキャラクターも全24話ほどあれば
もっと深く面白味のある内容になったはずだ。
それだけに、OVAという媒体でアニメ制作されてしまったことが悔やまれます。
個人的にですが「GONZO」あたりが本作品をアニメ化していれば
面白い作品になったのでは?と見ていながら何度も思ってしまいました。
全体的な作画の向上、シンプルなストーリーに裏にある設定の多さなどGONZOっぽい。
ラストに向けてストーリーが整理つかなくなる当たりもGONZOらしい(笑)
しかし、見た後で三日もすれば忘れてしまう内容は脚本家が
もう少し頑張ることが出来なかったのだろうか?
設定が多いのだから改変しようと思えばもっとうまい具合に改変できたのでは?と思ってしまう。
原作もそんなに人気が高いわけではないのに、何故OVAでアニメ化されたのか・・・
非常に謎が多い作品です。
この作品をどう思いましたか?あなたのご感想をお聞かせください