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現在49歳のジェイムズ・リンクスはかつて国連地球軍士官(LEVパイロット)だった。
そのジェイムズは5年前、火星のネレイダム研究施設に科学者として赴任していた
妻・レイチェルがダイモスで死亡したとの通知を受け取った。
それと同時に子供達も家を出て行き、1人残されたジェイムズは軍を除隊し運び屋となり
地球と火星を行き来する生活を送っていた。
シュワちゃんでハリウッドにしたら面白いかもしれない
人気ゲームである「ZOE」のアニメ化作品。
しかし、ZOEをやっていなくても大きな支障はないところは好感を持てた。
子供に見放された運び屋ダメ親父が本作品の主人公、
この主人公の声優はシュワルツェネッガーの吹き替えでお馴染みの
「玄田哲章」さんが演じており非常に良いキャラクターだった。
ストーリー は全体的に硬派な「火星と地球」の各立と差別による抗争状態の世界で
ドロレスと呼ばれるロボットを運んでしまったことで主人公は大きな事件に巻き込まれる。
このドロレスというロボットはAIを搭載しており、人格を備えている。
主人公に対して「おじさま~♪」と桑島法子ボイスでクネクネと
硬派な機械の巨体をゆらしながら乙女ポーズで佇む姿は非常にコミカルだった。
ドロレスは普段は非常に乙女で、廃材でバラの造花を作ったり
嫉妬してオイルの涙を流したりと、ロボットで巨体でなければ萌えられるキャラクターなのだが
あくまで硬派な(色はピンクだが)ロボットが乙女を演じることによる
ギャップが非常によく描かれていた。
そして、それに乗り込む主人公のジェイムズ・リンクスは典型的なダメおやじ。
子供と仲良くしたいがために、親の「HOWTO」本を一生懸命詠む姿は、笑いどころだ。
この、ダメ親父と乙女ロボットが絡みあうことによるコメディと
硬派なストーリーがいい具合にバランスが取れており、
笑わすところは笑わす、シリアスなところはシリアスに、燃えるところは燃える。
という、描き分けがしっかりとなされていた。
全体的にまとまっているストーリーだが、後半少しだけダレてしまうのは残念。
ただ、ロボット物らしく戦闘シーンもしっかりと描かれており
最終話の展開とシーンは親父の涙にやられてしまいました・・・(泣)
親父の涙が泣ければ、この作品は星4つの予定でした
なよなよした主人公が多い中で、
こういう硬派でオヤジ臭い主人公は非常に貴重です。
全26話がっつり、オヤジの大衆と乙女ロボットと家族愛を味わうことが出来ます。
非常にまとまっているので、シュワルツェネッガーさん、実写映画化してください(笑)
ハリウッドのアクション技術とCG技術で、2時間でまとめた
「ZOE」も見てみたいと少し思ってしまいました。
原作のゲームも面白いので是非、プレイしてみてください。
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