評価 ★★☆☆☆(28点) 全8話
あらすじ シェアハウスに入居した越智遼太は、ほとんど家事をしない住人花岡桃香・綾瀬奏と、家事をするたびに1分間彼女たちの身体を触ってもいいという約束を結ぶ。引用- Wikipedia
60秒でナニができる?
原作は「メンズスクリーモ」で連載されていた漫画作品。
監督は佐々木純人、制作はスタジオレオ
1話5分ほどの僧侶枠な作品。
シェアハウス
1話冒頭からとんでもないシーンで始まる。
大学生である主人公が男女同棲のシェアハウスに入居することになり、
そんなシェアハウスの玄関のドアを開けた瞬間、
なぜか下着を履いていないお姉さんが大股開きで寝ている(笑)
男女同棲とか以前の問題だ。もはや人間としてなにか欠けている。
4LDKという広い物件で女性二人、男性一人のシェアハウスであり、
主人公にとって非常に都合の良い状況だ。
しかし、いざ住み込んでみると女性たちは主人公を頼り切り、
家事だけでなく雑用すらを押し付けている。
そんな状況に逃げ出しそうになる主人公ではあるものの、
家事や雑用の交換条件を女性たちが持ち出してくる。
「家事を1つこなすかわりに、1分間だけで体を触って良い」
とんでもない交換条件である。
女性たちも触られたくなければ自分で家事をすれば良い、
家事をしたくないならば体を触らせれば主人公がやってくれる
ある意味winwinな関係性だ(笑)
キャラクターデザイン
そのシチュエーション自体は僧侶枠らしいバカバカしい状況であり、
僧侶枠好きにはたまらない条項ではあるものの、
それよりも気になるのはキャラクターデザインだ。
濃い、シンプルに濃い(苦笑)
女性陣たちのキャラデザもそうだが、なにより主人公のキャラデザだ。
めちゃくちゃマッチョである、北斗の拳の世界に迷い込んでも
生き抜けそうなほど鍛え上げられたボディや頭身のバランスは
かなり悪目立ちしており、ややシュールさすら生まれている。
このキャラデザに関しては正直いって好みが分かれる部分だ。
積立
1分間、60秒好きにカラダを触れる。
だが60秒しか無い、しかし、序盤の段階で主人公は
その60秒を「積立」している。
たまりにたまった60秒を一気に精算しながら、
徐々に二人のヒロインたちとの関係性を深めていく。
体の相性を確かめ合うことで恋愛感情が生まれる。
僧侶枠らしい王道なラブコメ模様は僧侶枠らしい面白さがしっかりとあり、
1つ家事をすれば1分間だけ自由に触れるというルールのもとに、
どんどんとカラダを触りながら恋愛感情も深めていく。
しかし、今作には二人のヒロインが降り、
一人のヒロインは積極的だが、もうひとりのヒロインは
触られるよりも自分でなんとかしようとする。
だが、なかなか家事をうまくできず、主人公への積立がたまっていき、
本当は触ってほしくないのに触られることで恋愛感情が深まっていく。
いやよいやよも好きのうち、これぞまさに僧侶枠的ラブコメであり、
こすぎるキャラデザは気になるものの、
僧侶枠という特殊なアニメ放送枠だからこそできた内容と
キャラクターデザインと言える作品だ。
わかりやすく治安の悪い男性がヒロインの一人を
強引に誘おうとしたりして、
彼氏のふりをするというベタな展開などもあるのだが、
そんな男が主人公に襲いかかり主人公は保健室に運ばれる。
明らかに治安の悪い男よりも主人公のほうが強そうな見た目をしており、
その筋肉はまがい物なのか?と思うようなツッコミどころはあるものの、
ベタに二人のヒロインとの仲をどんどんと深めていく。
1分
中盤くらいになるともはや1分間触る触らないは関係なくなっていき、
主人公を巡ってヒロインたちがアプローチしまくってくる。
終盤になるとどうせ女の子なら誰でも良かったのか、1分間さわれるなら
誰でも良かったのか。そんな疑問がヒロインにも浮かんでくる。
主人公も二人のヒロインの間で揺れ動いており、
迷いつつも最終回を迎え、そのまま終わる(笑)
どっちも選ばず、1分の間に選択を迫られるものの、
応えを選ばず、俺のシェアハウス生活はこれからだ!で終わっている。
そのあたりの1クールの歯切れの悪さは残念ではあるものの、
実に僧侶枠らしい作品だった。
総評:たかが1分、されど1分、地理も積もれば…
全体的に観てクセ自体はすごい強い作品だ。
男女同棲OKなシェアハウスという男性にとって都合の良い状況で、
家事をする代わりに1分間だけ女性を好きに触って良いという
謎ルール、そんな肉体接触から生まれる恋心という名の
アメリカンナイズされた僧侶枠らしいラブコメを展開している。
ただどうしても気になるのはキャラクターデザインだ。
確かに原作のイラストも頭身が高い印象を受けるのだが、
アニメはそれが変に強調されており、
主人公のムキムキ具合にはちょっとシュールさすら生まれている
そんな見た目なのにガラの悪い男との勝負で負けたりと、
見た目だけの筋肉なのも矛盾を生んでいるものの、
1分間好きに触っても良いというルールからの恋愛感情、
そこからラブコメが展開し、二人のヒロインのどっちを選ぶのかという
ストーリーの盛り上がりは生まれている。
ただ1クールで結局、どっちつかずになっており、
そのあたりは残念だ。
そもそも原作では触れるではなくダイレクトインになっており、
1分間だけとはいえインできる状況なのはもはや意味がわからない(苦笑)
一応は地上波で流すうえでそのあたりがマイルドになっており、
原作のほうがもっとバカバカしく過激であるがゆえに、
マイルドにせざる得なかったのだろう。
元々がそういった作品をアニメ化するのが僧侶枠という枠だが、
今作はなかなかハードルの高さを感じる原作だ。
そういった難しさは感じつつも、いつもの僧侶枠らしい面白さが
しっかりとあり、来期も楽しみにしたいところだ。
個人的な感想:BL
来期は「やたらやらしい深見くん」という
約1年ぶりとなるBL作品だ。
僧侶枠の場合、BL作品は高確率で名作になることが多く、
個人的にものすごい期待をしている。
BLにせよ、NLせよ、TLにせよ、
昨今はそういった表現が多い作品をアニメにするのは難しく、
僧侶枠以外では年に1,2本あればいいほうだ。
そんな貴重なセクシーなアニメ枠だけに今年も
ぜひ頑張っていただきたい。